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2010/02/03

西陣織元で社会科見学?

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昔ながらの織屋が立ち並ぶ西陣、今出川通りから浄福寺通りの小路に入りこんだ先の有馬町、大黒町あたりを歩いた。織成館(おりなすかん)を中心とした西陣織のアートスポットとして少しづつ知られてきている。帯屋の渡文さんが自身の工場や織屋建ちと呼ばれる独特の町屋を整備して、全国各地から収集した伝統織物のコレクションや時代衣装の展示をするミュージアムとして一般解放を行っている。

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これは唐織と言う能装束。能は演者が身につける能衣装がストーリーを解釈する上で重要なファクターである。上の衣装は華やかだが演目上は年齢は高めの女性役を演ずるときのもの。若い女性を表す時は必ず紅色を多く使った衣装でなくてはならない。例えば能によく出てくる鬼は金襴のウロコ紋が定型であるように。

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深いグリーンの単衣で織られた狩衣は貴人や武家を演ずるもの。花の丸に詰めたテッセンやキキョウの花はおそらくは飾り紋を大きく意匠したものだろう。そして裾にはタンポポ、何だか愛らしい。少年を想定した衣装かな?渡文さんではこの手間のかかる能衣装を原本に限りなく近く復元し制作を行って能の流派各家に提供を行うかわりに帯などの意匠に使わせてもらっているという。

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この日展示されていた花嫁の時代衣装に母娘ともどもため息の連続。これだけの染加工は現代にしたら相当な時間・手間暇・そしてお金のかかる仕事だという。

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別棟の須佐命舎にある銀花談話室では訪れた人がゆっくりお茶を飲んだり、館を通して仕出しを頼んで食事をすることもできる。京の茶菓で一服した後工場を見学し、伝統工芸士さんの卓越した技に感嘆。帯一本織るのに3~4週間かかると言う。機を織る前の下絵を紋図という設計図に起こしてから織る。経糸・横糸一本の狂いもなく完璧に織りあげられればよいが、織傷や糸のズレなど素人目にはわからない微細な不良も厳しい品質管理のもとではねられ、値段は10分の1とかに落ちてしまう世界。根気と注意力と審美眼を厳しく求められる。この道何十年、少年のころから織の道に入った伝統工芸士さんのお話を聞くと、仕事が人格を作るのだなとつくづく思った。娘もこのおじいさんのお話とその人の佇まいにいたく感激していてここに連れてきてよかった~。

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西陣界隈のお散歩は超おすすめ、もう少し時間があればじっくり歩きまわりたい町。

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