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2011/01/19

稽古始め

今年の稽古始めは一月も半分ほど過ぎたある日。
社中の何人かは先生とともに家元の初釜で今年の茶の湯始めを飾っている。
この日はその初釜の雰囲気を写したような素敵な席を設けて下さった。
毎度のことながら仕事を半日したあとバタバタ駆けつける私を
いつも温かく迎えてくださることに感謝しつつ、初釜の雰囲気をゆったり味わった。

すでに師範の茶名を頂いているA子さんが今回の亭主役でお正客は先生がおつとめに。
お道具立ては先生手持ちの中から選りすぐったものたち。
長く垂らされた柳に玉椿、床にかけられたのは家元直筆の丸兎の墨絵の額。
茶通箱と古瀬戸の水差しが据えられた一元斎好みの雪輪棚、
釜をかけた炉縁も黒塗りに雪輪詰めの花々が散った初春らしい景色。
お茶を美味しく頂くための茶事は懐石を本式とするが大寄せなどには点心が用いられる。
この日は京懐石の美濃吉の点心弁当が用いられた。

A子さんは釜の炭を熾し湯加減を見つつ、点心を頂く私たちに酒をすすめ温かい汁椀を運ぶ。
汁椀に浮かんだお麩は梅をかたどった中に小さな色とりどりの小花が詰まっていて
頂きながらその可愛らしさにみんなで「まぁ!」と驚き、笑みがこぼれた。

ほどよくお腹がふくれたところでお膳も下げられ主菓子が運ばれて頂いたところで中立ち。
ふたたび茶席に入り、粛々と進む濃茶の点前を一同で見守る。
棚の茶通箱の中には亭主が用意した茶にお正客のおもたせの茶の2種類。
味わい深い濃茶を2回頂けるといううれしさ。
そしてなかなか見られない茶通箱の扱いも勉強になった。
濃茶が終わると干菓子が運ばれてお薄となり
茶禅一味を堪能したうれしい稽古始めの席が終わった。
さすが先生の一番弟子のA子さん、茶人としての心映えの良さがにじみでるおもてなし。
心から感謝しつつ、これから後をついて行くものとしてたくさんのものを教えていただいた心に残る一日だった。

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コメント

◇佐平次さん◇
ようこそいらっしゃいました。
落語ではそのものズバリ「茶の湯」という古典落語がありますね。
風流に憧れて根岸に庵を建てたご隠居が
見よう見まねで茶の湯を始める話でした。
風流を粋がるのではなく
端から見るといったい何がおもしろくて「茶の湯」というところがいいのです。
趣味に没頭しながらもそういう第三者的な目もあるのだと
稽古しながら思いだして、こっそりひとり笑いしてます。
こちらこそよろしくおねがいいたします。またお越し下さいね。

私のブログにおいで下さりありがとう。
落語に「金明竹」というのがあって骨董の品物を関西弁でずらずらと言い立てるのを門外漢の奥様が頓珍漢に帰宅した主人に報告するのが面白いのです。
それをちょっと思い出しましたよ、もちろん私が奥様、朴念仁ですがあこがれはあります。
よろしく!。

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