向島百花園
都内に多数残る庭園は、寺社庭園、大名庭園、財閥庭園、豪農庭園などなど趣をそれぞれ変えて現代生きる私たちに憩いと安らぎの場を与えてくれます。
墨田区東向島にある「向島百花園」は、文人墨客趣味の庭園と表現されています。19世紀初頭、文化文政期、佐原某という骨董商に当時の文人たちが協力、野の草花を中心になるべく自然のままに手を加えずに野趣たっぷりに作庭された庭園です。
鈴虫など秋の虫が放され、さやと鳴る葉ずれの音と、すだく虫の音。そして琴の演奏会もあり、別世界にいるような宵でした。園内は写真のような絵行灯などの灯りが最小限に設けられていて、そこだけポッカリと明るいのです。闇の中を行灯をたよりにゆっくり歩を進めるうちに、五感が冴えわたる気がしました。これは様々な騒音や、夜でも皓々と明るい街に慣れた現代人が忘れていた感覚なのでしょう。
行灯ひとつ灯されたうす暗闇の茶屋で静かにゆっくり憩いの時を過ごせます。
向島百花園、月見の会でした。
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